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アイギュプトス(, )は、ギリシア神話の人物で、エジプトの王である。また、エジプトの国名の語源ともなった。エジプト王ベーロスと河神ナイルの娘アンキノエーの子で、ダナオスと双子の兄弟。アルギュピュエーとの間にリュンケウスとプローテウスをもうけた。他、多くの女性と結婚し50人の息子の父となった。 父ベーロスはアイギュプトスにアラビアを、ダナオスにリビアを与えたが、後にアイギュプトスはメラムプース人の地を征服し、自分にちなんでアイギュプトス(エジプト)と呼んだ。しかしその後アイギュプトスは王権をめぐってダナオスと対立した。ダナオスとその娘たち(ダナイデス)はアイギュプトスの息子たちを恐れてギリシアのアルゴスに逃げ、アイギュプトスの息子たちはアルゴスにやって来てダナオスに娘たちとの結婚を求めた〔アポロドーロス、2巻1・4~1・5。〕。アイスキュロスによると、ダナオスとその娘たちはアイギュプトスの息子たちとの結婚を強要されたのでアルゴスに逃げたという〔アイスキュロス『救いを求める女たち』。〕。 ヒュギーヌスによるとアイギュプトスは父の王権を独占するためにダナオスとその娘たちの殺害を企み、自分の息子たちとダナオスの娘たちとの結婚を持ちかけた。しかしダナオスはアイギュプトスの企みに気付き、アルゴスに逃げた。アイギュプトスはダナオスの逃亡を知ると、息子たちに彼らを追わせ、殺すまで帰ってくるなと命じた。そのため息子たちはアルゴスにやって来て攻撃し、ダナオスに娘たちとの結婚を認めさせた。しかしダナオスは娘たちに彼らを殺すよう命じたので、結婚後、リュンケウスを除くすべての者が殺された〔ヒュギーヌス、168、170。〕。 アポロドーロスによるとアイギュプトスの息子たちはダナオスの娘たちによって首を切り落とされ、首はレルネーに、身体はアルゴスに葬られた〔アポロドーロス、2巻1・5。〕。あるいはパウサニアスによるとアイギュプトスの息子たちはレルネーで殺された後、殺害の証拠として首を切り落とされ、身体はレルネーに葬られ、首はアルゴスに持ち帰られて葬られたといい、アクロポリスの道にその墓があったという〔パウサニアス、2巻24・2。〕。またアイギュプトスは息子たちの死を知ると、アルゴスとダナオスを恐れ、アカイアのアロエー(パトライの旧名)に逃げ、その地で死んだという〔パウサニアス、7巻21・13。〕。 == 系図 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アイギュプトス (ギリシア神話)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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